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臍ヘルニア

臍ヘルニア(Umbilical hernia)

本症は、生後間もなく臍帯(へその緒)が取れた後に、臍が飛び出している状態で、臍ヘルニアあるいは臍突出症(俗名は「でべそ」)と呼ばれています。5-10人に1人の割合でみられ、生後3ヶ月頃まで大きくなり、1歳頃までに9割以上は自然に治ることが多いです。

症状

生後間もない時期には、腹腔内から左右の腹直筋の間を貫いて体外に出る部位(臍輪)が脆弱なために、号泣したりいきんだりして腹圧が加わると、臍輪から腹腔内容が腹膜に包まれた形で脱出して臍が突出することになります。触れると柔らかく,圧迫するとグジュグジュとした感触で簡単に凹んでお腹に戻ります。
しかし、生後1年以内に徐々に臍輪周囲の線維組織や腹直筋が発達し、臍輪自体は線維化するため、腹腔内容が腹壁外に脱出しなくなり、臍は陥凹した状態になります。
但し、1-2歳を越えても臍輪が開いたままで腹腔内容が腹膜に包まれた形で脱出して本症が残っている場合や、本症は消失したものの皮膚が緩んで「でべそ」変形が残る場合には、手術が必要になることがあります。
また、成人で妊娠や肥満が原因で腹腔内圧が上昇して、本症を生ずることもあります。

治療

腹腔内容の脱出する、臍輪が開いたヘルニア門を閉鎖し、引き続き、形のよい臍窩形成術を行います。

執筆:2012.9