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医療用光脱毛

医療用光脱毛の原理

光脱毛には、黒色にのみ吸収され他の色には吸収されにくいという強い色選択特性があります。この光脱毛を照射すると、黒いメラニンを多量に含む毛根・毛乳頭や毛包部は選択的に反応して熱エネルギーで破壊され、その結果として脱毛になります。正常表皮内にも少量のメラニンは含まれますが、この光脱毛による反応はごくわずかのために表皮への損害はありません。

毛周期と脱毛効果

毛周期にはa) 発育期(毛が成長する)b) 退行期(毛の成長が止まる)c) 休止期(毛が抜けている)があり、各毛はこの周期を繰り返しています。また、同じ部位でも毛周期を異にした毛が混在しており、部位により毛周期の長さが異なっています。

メラニン色素の多い発育期の毛には光脱毛が効率よく反応しますが、メラニン色素のほとんど無い休止期の毛には光脱毛が反応しません。従って全ての毛を処理するためには、毛周期にあわせて1~2ヶ月毎に複数回の光脱毛照射が必要となります。

時間経過と共に、脱毛された部位に産毛が生えてくることがありますが、産毛には脱毛の効果は少なくなりますので、これが治療の限界とお考え下さい。

医療用光脱毛の長所

  1. 短時間の治療で広範囲の脱毛処理が可能(両脇窩で約10分、両下腿で40分程度)。
  2. 光脱毛照射時の痛みが少ない(テスト脱毛を行う際、痛みの程度を体感できます)。
  3. 通常皮膚やその他の組織には影響がなく、炎症や腫脹もごく軽度で済む。

医療用光脱毛の短所

  1. 光脱毛を1~2か月毎に繰り返し行う必要がある(発毛サイクルを考えて平均3~6回は必要)
  2. 脱毛効果には個人差があり、また部位によっても異なる。
  3. 日焼けした皮膚・色素沈着部位・濃いシミ・アザ・ホクロなどには、光脱毛は不適。
    (表皮にあるメラニン量が多いため、光脱毛の熱エネルギーを吸収して火傷になる可能性がある)

適応患者

・脇毛などのムダ毛にお悩みの方
・Vラインはじめ全身の体毛、産毛の濃さにお悩みの女性
・体毛やヒゲの濃さにお悩みの男性
・その他、全般的な体毛処理にお悩みの方

当院採用機器の特徴

当院で使用しているIPL機器は米国パロマ社製メディラックス(米国FDA認可済)で、スーパーフォト光治療と呼称しています。本機器は1照射につき低出力で長いパルス幅(照射時間)が発生するように設定されているため、皮膚の温度上昇が緩やかとなり、照射時の熱感や疼痛が軽減されています。また、従来機器より照射面積が広いため、より広範囲を短時間に照射でき、より皮膚深部まで光が到達できるため、治療効果が高いのが特徴です。さらに、照射した広帯域波長光を有効利用できる装置があるため、皮膚損傷を最小限に抑えることが可能となっています。
また、光出力変更が容易なため、剛毛から軟毛まで、さまざまな部位での効果的な治療が可能です。

医療用光脱毛での注意点

治療前:

1. 日焼けした皮膚・色素沈着部位には光脱毛照射ができません(このような皮膚の表皮はメラニン量が多いために、光脱毛がメラニンに反応して軽い熱傷を生じる可能性があるため)。また、濃いしみ・あざ・ほくろ等がある場合も、光脱毛がメラニンに反応して不都合が生じることがありますので、治療前に主治医と御相談下さい。

2. 剃毛することは構いませんが、抜毛処置をしないで来院して下さい。また、毛の脱色をしないで下さい。(メラニンを多量に含む毛根・毛乳頭や毛包部に光脱毛照射をすることができなくなるため)

3.妊娠中、皮膚疾患治療中、心臓ペースメーカー埋め込みされている場合には治療を受けられないことがあります。

治療の流れ:

光脱毛に適するかどうか皮膚の状態と色素沈着をチェックします。

上記のような皮膚にトラブルが無ければ当日から治療を開始できます。

光が目に入らないよう防護メガネを装用後、小範囲をテスト照射し、問題が無ければ初回治療を開始できます(テスト照射後、数日間皮膚の状態に異常が無いことを確認してから治療開始しても構いません)。1~2ヶ月毎に完了まで光脱毛の回数を追加していきます。

*稀ですが、照射直後に発赤・疼痛が持続して数時間後に水疱が生じるような場合があります。光脱毛照射による熱傷ですので、適切な外用処置が必要になります。

治療後:

1. 治療当日の入浴は避け、シャワーで洗い流す程度にして下さい。翌日からは通常の入浴が可能です。

2. 光脱毛照射後1週間程度は直射日光を避け、その後約1カ月は日焼けしないよう注意し、毎日必ず遮光クリーム(紫外線非吸収製品)をご使用ください。

3. 1週間程度で破壊された毛は自然脱落していきます。自分で引っ張ってみて無痛であれば破壊された毛、有痛であれば光脱毛に反応しなかった休止期の再生毛と判断してください。

4. 最低3回以上の治療が必要となります。脱毛終了までの回数には部位や個人差があるので、経過観察しながら治療回数を追加していきます。