SAPHO症候群

本症は、synovitis (滑膜炎)、acne(尋常性痤瘡)、pustulosis (膿疱症)、hyperostosis (骨化症)、osteitis (骨炎)の頭文字を取った、独特な骨関節症状と様々な皮膚症状を合併した原因不明の症候群です。発症年齢は若~中年成人に多く、男女差はありません。

症状

骨炎と骨新生が特徴で、主体は前胸部(胸肋鎖関節炎)ですが、脊椎、仙腸関節、四肢関節、末梢関節、扁平骨(下顎骨など)も障害されることがあります。X-pでは骨びらんと骨新生が混在し、やがて骨化します。また、関節に沿って骨炎が広がり、X-p上骨化(骨濃度上昇)が見られます。
皮膚症状として、掌蹠膿疱症、重度痤瘡、乾癬がありますが、稀なものとして、Sweet病、壊疽性膿皮症などがあります。
また、骨病変と皮膚病変は異なる時期に発症することがあり、時には皮膚症状を認めないこともあります。
尚、HLA-B27陽性になることがあります。

診断基準

  1. 多発性、反復性の慢性骨髄炎
    通常無菌性
    脊椎病変が認められることがある
    皮膚症状の有無を問わない
  2. 関節炎(急性、亜急性、慢性のいずれでもよい)
    掌蹠膿疱症、膿疱性乾癬、重度の痤瘡のいずれかを伴うもの
  3. 無菌性骨炎(propionibacterium acnesはあってもよい)
    掌蹠膿疱症、膿疱性乾癬、重度の痤瘡のいずれかを伴うもの

1~3のいずれか1つを認めればSAPHO症候群と診断する。

治療

病状によって使用される薬剤は異なりますが、ビフォスフォネートが第一選択薬になります。最近では、抗TNF-α製剤も有効である報告が散見されます。NSAIDs、ステロイド内服、メソトレキセート、サイクロスポリン、レフルノミド、サラゾピリンなどが、症状によって使用されることがあります。時に、ドキシサイクリンなどの抗生剤が有効なこともあります。

執筆:2012.9

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