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先天性表皮欠損症

先天性表皮欠損症 (aplasia cutis congenita)

本症は、表皮・真皮・皮下組織、時に筋肉や骨が欠如する先天性疾患です。どの部位にも生じますが、頭部の発症が70%以上で、特に頭頂部に多く認められます。 出生時には潰瘍を呈していますが、その後数週から1か月程度で瘢痕治癒します。軽症例では出生時にはすでに上皮化していることもあります。 合併症は20-40%に発症し、多指症、短指症などの四肢末端の奇形、脳・眼球の発育異常を伴うこともあります。

原因

現在のところ不明ですが、羊膜と胎児皮膚の癒着により生じるとの説、染色体異常、遺伝、胎内感染、血流障害、チアマゾール内服などにより生じた報告などがあります。

病理所見

皮膚付属器の消失を認めます。

鑑別診断

先天性脱毛症、瘢痕(鉗子分娩や吸引分娩で生じる)、結合組織母斑などが挙げられます。

治療

軽症例では外用治療などの保存的治療で経過観察します。小欠損では、病変切除して、縫合あるいは局所非弁で被覆します。広範囲な欠損では植皮術を行います。

執筆:2012.7