緑膿菌性毛包炎
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緑膿菌性毛包炎(Pseudomonas folliculitis; 温浴毛包炎、温水プール皮膚炎)
本症は、臀部、腰部、体幹側面などにニキビ様紅色丘疹が多発する疾患です。
緑膿菌に汚染されたジャグジー、温水プールや家庭用循環式浴槽などで、高温多湿の環境下に緑膿菌が繁殖して、入浴中に菌が毛孔に侵入して通常8時間から5日以内に症状が出現します。
一方、浴室内に置いてあるナイロンタオルやスポンジに緑膿菌が増殖して、これを用いて体を擦ることで、毛包から菌が侵入して本症を発症することも多いです。
治療
健常人の場合は、本症を生じさせる汚染された入浴温水やナイロンタオルやスポンジの使用を中止すれば、2-10日程度で自然軽快するので、特に治療の必要はありません。但し、易感染宿主では日和見感染することがあるので、適切な抗菌薬による治療が必要になることがあります。
予防
ジャグジー、温水プールや家庭用循環式浴槽を定期的に塩素消毒して、緑膿菌の繁殖を防止することが肝要です。
また、浴室で使用するナイロンタオルやスポンジは毎日洗濯して日干するよう心がけましょう。
執筆:2015.6