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Lassueur Graham Little Piccardi syndrome

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

品川シーサイド皮膚・形成外科クリニック > Lassueur Graham Little Piccardi syndrome

本症候群は、頭部に進行性の瘢痕性脱毛、腋窩と鼡径部の非瘢痕性脱毛、躯幹を中心とした毛孔一致性の角化性丘疹を特徴とする稀な疾患です。
特に、病状が活発になると、頭部の脱毛は斑状に進展し、病変中央部の皮膚は委縮して陥凹し、病変周囲が紅斑様になります。稀に顔面や眉毛に生じることもあります。また、B型肝炎に罹患後やB型肝炎ワクチン接種後に発症した症例も報告されています。

病因

原因不明ですが、家族性に本症候群が発症する症例が報告されています。家族性扁平苔癬と同様にHLA-DR1との親和性が指摘されています。
また、本症候群は毛包を選択的に侵す扁平毛孔性苔癬の特異型と考えられています。長期間によるlichenoid tissue reactionにより、毛嚢が破壊され、瘢痕性脱毛が生じると考えられています。
病理組織所見:瘢痕部は軽度の角質増殖、真皮の線維増生、血管及び付属器周囲のリンパ球浸潤です。角化性丘疹の組織像は、角栓を伴った毛孔の拡大と軽度の線維化、血管及び付属器周囲のリンパ球浸潤です。

治療

ステロイド外用や内服、レチノイド外用、PUVA療法などが報告がされていますが、いずれも効果は一時的あるいは部分的で、治療抵抗性です。
シクロスポリンの内服が初期病状や急性炎症期に効果的であったとの報告もされています。

執筆:2012.2