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毛細血管拡張性肉芽腫

毛細血管拡張性肉芽腫 [(telangiectatic granuloma;別名:化膿性肉芽腫(pyogenic granuloma)]

本症は、外傷、妊娠、肝機能障害などが誘因となって生じる、毛細血管の増殖と血管腔の拡張を主体とした血管腫の一種です。数週間の経過で、直径2~20mm 程度の半球状に隆起した有茎性で鮮紅色から暗赤色の軟らかい腫瘤となり、僅かな刺激などで容易に出血、潰瘍を形成します。顔面・頭部・手指などに好発します。小児や若年者に多く発生しますが、高齢者では発生が少ないです。男性よりもやや女性の頻度が高いです。
本症が妊娠中に生じた場合は、口腔内(特に歯肉)や鼻中隔に生じることが多いです。分娩後に自然消褪することもあります。

原因

現在のところ不明です。

鑑別疾患

急速に出現し糜爛を形成して出血するので、血管性腫瘍、無色素性悪性黒色腫などの悪性腫瘍との鑑別が必要なこともあります。

病理所見

二次的炎症性肉芽腫を伴う血管腫、血管腫構造を伴わない肉芽腫などの像を呈します。

治療

液体窒素による凍結療法、電気焼灼、炭酸ガスレーザー照射、外科的切除などを行いますが、不完全治療で再発することもあります。また、孤発性病変切除後に周囲に衛星病巣が出現することが時にあります。

執筆:2012.5