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口囲皮膚炎

口囲,鼻唇溝、頤に粟粒大の紅色丘疹や膿胞が多発して紅斑を形成する疾患です。口唇粘膜に皮疹を生じることはありません。10歳後から60歳台にかけての女性に多く、閉経前の40歳台に最も多く出現します。脂漏性素因あるいは酒さ素因が基盤になると考えられています。
原因はステロイド外用の不適切使用によるものが最も多く、別名を酒さ様皮膚炎といいます。この場合は皮膚萎縮,毛細血管拡張、潮紅を伴うことが多いです。
この他の原因には、化粧品や保湿剤などによる二次的な細菌叢の変化、毛包虫感染,月経前の悪化や妊娠、日光暴露などでも生じます。
急激な温熱変化、精神的ストレス、カフェイン、香辛料、アルコールなどの誘因で発作性に増悪することがあります。

治療はステロイド外用している場合はその中止が先決ですが、外用中止による急性憎悪(腫脹や灼熱感)が一時生じ,症状が軽快するまでに数ヶ月要することを肝に銘じることも重要です。
治療はテトラサイクリン系抗生剤や抗アレルギー剤の内服、ダラシンTゲル、イオンカンフルローション、メトロニダゾールなどの外用を行います。

執筆:2011.2