外歯瘻
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外歯瘻(external dental fistula)
本症は、根端病巣(歯根嚢胞の感染など)、顎嚢胞感染、慢性智歯周囲炎、埋伏歯感染、抜歯後感染、腐骨などの炎症病巣の膿汁が、骨髄から骨皮質を貫通して顎骨上に至り、軟部組織に痩管を形成しながら皮膚に到達して瘻孔を形成し、膿汁を排出している状態です。頬・下顎・鼻翼などの皮膚面に瘢痕を伴った陥凹を形成し、周期的に膿汁を排出することが多いですが、表皮嚢腫などの皮下腫瘍と鑑別が必要なこともあります。
治療は皮膚や軟部組織のみの病巣切除では完治しないため、原因疾患の歯科的根治療法が必要です。
因みに、内歯瘻は、前述の外歯瘻と同様であり、その相違点は痩管が歯瘻で口腔内に形成されたものをいう点です。
執筆:2011.12