Coccygeal pad
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Coccygeal pad (仙尾骨部の胼胝様皮疹)
本症は仙骨尾骨部の胼胝様皮疹で楕円形の皮下結節を呈し、病変の主体は真皮から皮下組織にかけての著明な膠原線維の増生です。
疫学
約75%が学童から若年成人(平均18歳前後)に発症し、男女比は4:1です。 約80%にXp上、尾骨の前方偏位を認めることが多いです。
症状
仙尾骨部に上下方向を長軸とする楕円形の胼胝様局面を認め、弾性硬からゴム様の硬さで、表面は角質肥厚あるいは鱗状を呈することが多いです。自覚症状は無いことが多く、時に圧痛や違和感を認めることもあります。
原因
尾骨の変形(鋭角になって前方偏位した仙骨・尾骨関節)部位への荷重による慢性刺激が主な原因と考えられています。この他にも長時間の自転車乗用や長時間の座位などの物理的な慢性刺激も要因として挙げられています。
病理組織所見
コラーゲン線維束の増殖による真皮・皮下組織の著明な肥厚と、角質肥厚を認めます。
手術
日常生活上、支障が無ければ経過観察で良いとされます。整容的見地から病変を切除することも可能で、尾骨の隆起を外科的切除しなくても症状の再燃はないとされます。
執筆:2014.1