Spindle cell lipoma
当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません。
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。
Spindle cell lipoma(紡錘形細胞性脂肪腫)
本症は中高年男性の頸部・項部から背部・肩に好発する皮下脂肪腫の亜型で、比較的稀な原因不明の腫瘍です。緩徐に増大してきますが、自覚症状に乏しいことが多いです。
病理組織所見
成熟脂肪細胞、紡錘形細胞、膠原線維束、粘液性間質、肥満細胞等から構成されています。
紡錘形細胞はCD34陽性です。細胞遺伝学的分析では、染色体16qあるいは13qに欠失をと認めることが多いです。
本症は構成成分の割合によって下記のような亜型があります。
・Low-fat variant:
・Fat-free variant:
・Fibrous variant:
・Myxoid variant:
・Vasucular variant:
・Angiomatous variant:
・Pseudovasucular variant:
MRI、針生検では補助的診断はできますが、確定診断は困難です。
鑑別診断
・脂肪肉腫
・線維性腫瘍(schwannoma, neurofibroma, angiolipoma, dermatofibrosarcoma protuberans, solitary fibrous tumorなど)
・粘液性腫瘍(myxoid liposarcoma, myxoid fibrosarcoma, myxoid neurofibroma, myxoma,など)
治療
外科的完全切除すれば予後は良好です。
執筆:2016.7