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皮膚粘液癌

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

皮膚粘液癌 (mucinous carcinoma of the skin)

本症は、顔面および被髪頭部などに好発する多房性の粘液産生腫瘍を呈することが多く、汗腺由来の悪性腫瘍です。局所再発は(9-30%)ですが、転移は稀(3-9%)で、予後は比較的良好です。60歳前後に発症することが多く、男女比は約6:4です。

病理所見

線維性の隔壁で区画された粘液様物質中に、腫瘍細胞塊の浮遊像と著名な粘液(シアロムチン)産生を呈することが特徴的です。免疫染色では、CK7陽性、CK20陰性、cytokeratins, vimentin, epithelial membrane antigen (EMA), α-actin, S-100 protein, CEA, succinyl dehydogenase, β-glucoronidase, estrogen and progesterone receptorsも陽性になることが多いです。

診断

粘液産生のみられる癌(肺癌、乳癌、消化器癌、前立腺癌など)の皮膚転移でも同様の病理所見を呈することから、転移性皮膚癌の否定が重要になります。従って、全身検索して、皮膚以外に粘液癌の原発巣が無いことが必要になります。

治療

手術療法が第一選択です。所属リンパ節転移が明らかであれば、リンパ節郭清も行います。

執筆:2012.4