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固定性扁豆状角化症

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

固定性扁豆状角化症 (hyperkeratosis lenticularis perstans、Flegel病)

本症は中高年の足背、手背などに、1-5mm大までの角化性丘疹が多発する疾患です。角質を剥がすと点状出血をきたし、しばしば家族内発症があります。
発症年齢は30-50歳代に多く、本邦では男女比は約2:1です。
好発部位は足背、手背に最も多く発現し、時に下腿、前腕、大腿に生じることもあります。

原因

本症の原因は不明ですが、表皮細胞から生成されるラメラ顆粒の減少や形成異常によって、角質層の剥離が減少して過角化に至るとの説や、表皮細胞に対する細胞媒介細胞傷害説などがあります。

病理組織所見

皮疹の中央部に著明な角質増殖、一部に不全角化を認めます。角質増生部の表皮・顆粒層は菲薄化します。真皮上層にリンパ球を主とした単核球細胞浸潤を認めます。

鑑別診断

Kyrle病、stucco keratosis、日光角化症、ヒ素性角化症、ダリエ病、汗孔角化症など

治療

確立された治療法はありませんが、下記の治療で軽快することもあります。
レチノイド内服で軽快することが多いですが、中断すると再燃しやすいです。
5%フルオロウラシル(F-U)クリーム、ビタミンD3、尿素軟膏、サリチル酸ワセリンで軽快することもあります。
外科的切除、液体窒素冷凍療法で病変を処置することもあります。

執筆:2016.7