ベッカー母斑症候群

ベッカー母斑症候群 (Becker's nevus syndrome)

本症は、ベッカー母斑に加えて、母斑と同側に骨格系・筋肉・軟部組織の低形成を伴う症候群です。多くは孤発性ですが、時に家族内発生もあります。
ベッカー母斑と同側に、乳房低形成、漏斗胸、鳩胸、多乳頭、肩甲帯の低形成、脊柱側弯症、脊椎欠損、癒合肋骨、上肢短縮、大胸筋欠損、下顎や歯牙の低形成、脂肪萎縮、腋窩の薄毛のなどが認められます。
発症時期はベッカー母斑が生じる思春期前後に好発します。

原因

受精後早期に変異が生じ、体細胞がモザイク状態になるために、何らかの遺伝子異常が顕在化することが推定されています。その遺伝子変異の特定は未だなされていません。
ベッカー母斑部位では、アンドロゲン受容体の数が増加しているため、多毛や色素斑を伴うと考えられています。同様に、乳房低形成もアンドロゲン受容体の過敏性により、乳腺細胞の増殖に必要なエストロゲンの作用に拮抗することが推定されます。 さらに、アンドロゲンは筋肉・骨格系の成長に必要なホルモンでもあるため、それらの組織に異常をきたすのではないかと考えられています。

執筆:2017.9

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