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Oral florid papillomatosis

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

Oral florid papillomatosis (Oral verrucous carcinoma)

本症は一般的には低悪性度の疣状有棘細胞癌と考えられており、通常は高齢者の口唇および口角粘膜に生じる乳頭腫状~カリフラワー状の角化性ないし浸軟性の局面を呈します。時に咽喉頭や食道、中耳、上顎洞、鼻腔、気管にも生じることがあります。非常に緩徐に拡大する腫瘍で、組織学的にも異型性をほとんど呈さずに局所浸潤しますが、遠隔転移はほとんどありません。尚、本症を低悪性度の疣状有棘細胞癌ではなく、疣と癌との中間に属するとの考えもあります。
組織像では高度の表皮肥厚と角化を呈し、浸潤性増殖は認めません。

疫学

本症は100万人に1-3人程度の頻度で生じる稀な腫瘍で、高齢者の男性に多いです。また、本症は全口腔癌の2-12%を占めるといわれています。
頭頚部に生ずる疣状有棘細胞癌のうち、口腔に生じるものが56%、喉頭に生じるのが35%と報告されています。

治療

外科的切除が優先されますが、再発しやすいので注意が必要です。また、局在している本症に対して放射線療法も行われますが、外科的切除に比較して生存率が悪く、放射線治療によって未分化型へ形質転換する可能性が示唆されています。

執筆:2011.8