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アロポー稽留性肢端皮膚炎

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

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アロポー(Hallopeau)稽留性肢端皮膚炎

本症は指趾に限局する無菌性膿疱を形成して、慢性に軽快増悪を繰り返す稀な疾患です。また、本症は膿疱性乾癬の特殊型との考えられることもあります。
炎症が爪囲に限局して繰り返す原因は不明で、遠位節骨を覆う皮膚に発赤・落屑・膿疱が生じ、爪郭や爪床も侵されて爪甲変形が生じます。時には爪甲が完全に破壊されて遠位節骨の融解も生じることがあります。病変は年月をかけて徐々に近位部に拡大し、他の指趾にも波及していきます。病変部は指趾に限局するため、QOLの低下が著明です。
稀に、汎発化して全身に膿疱が拡大して発熱などの全身症状を伴い、汎発性膿疱性乾癬あるいは尋常性乾癬の類似型を呈することがあります。
本症は細菌やカンジダによる爪囲炎と誤診されやすく、また接触皮膚炎や異汗性湿疹とも鑑別が必要なことがあります。

治療

標準的な治療方法は確立されておらず、乾癬に準じたステロイド外用&ビタミンD3外用がおこなわれますが、乾癬に比較して有効性が乏しい。時にタクロリムス外用、レチノイドやシクロスポリン内服が有効なことがあります。

執筆:2011.5