青色ゴム乳首様母斑症候群

青色ゴム乳首様母斑症候群 (Blue Rubber Bleb Nevus syndrome、Bean症候群)

本症は、全身の皮膚と消化管に静脈性血管奇形を生じて、重篤な静脈性出血を起こし時に致命的な出血を呈する極めて稀な疾患です。通常は孤発性で男女差はありませんが、常染色体優性遺伝(9p)する症例もあります。

症状

生下時あるいは幼少時から、数mmのものから数cm大の暗青色の静脈性血管腫が多発性に出現しはじめますが、大人になってから顕在化する場合も時にあります。皮膚病変では外傷などが無い限り、出血することはほとんどありません。
消化管血管腫の出血症状は、若い大人になってから出現することが多く、慢性的な少量出血から鉄欠乏性貧血・便潜血陽性となり、時に吐血、喀血、下血などの大量出血することもあります。消化管血管腫の発生部位は消化管全般に生じますが、大腸50%、胃46.5%、小腸37.9%、口腔36.2%であり、複数の消化管に合併している例も多いです。時に、腸重積や腸捻転、腸粘膜壊死を生じることがあります。
また、全身の皮膚と消化管以外にも、中枢神経系、甲状腺、口腔、耳下腺、眼球、筋骨格系、肺、肝、脾臓、腎臓、膀胱など多臓器に病変が約6割の患者に認められ、経時的に病変が増えていきます。尚、血小板減少・凝固異常などを伴ったKasabach-Merritt現象を呈することもあります。本症から悪性化することは報告されていません。

病理所見

血管内皮細胞で覆われた一層の内膜から成る拡張した血管構造で、周囲に結合組織があります。

治療

皮膚の血管腫は、整容的あるいは機能的に問題ある場合は、電気焼灼、液体窒素、外科的切除、炭酸ガスレーザー照射などで治療することがあります。
消化管出血症状に対しては、貧血に対しては鉄剤の投与で保存的治療が行われ、大出血した場合は、輸血することもあります。
また、内視鏡的に止血(電気凝固、Nd:YAGレーザー、アルゴンプラズマ凝固、ゴムバンド結紮)、切除あるいは硬化療法(glubran 2、n-butyl-2-cyanoacrylate)治療が行われる場合もあります。上記方法で症状が改善しないときは、外科的に病変切除も考慮しますが、再発しやすいので注意が必要です。
整形外科的病変がある場合は、機能障害がひどくなければ矯正器具で対処することが多いです。

執筆:2012.9

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