Aquagenic wrinkling of the palm

本症は、両手を短時間(5-10分程度)水に浸すと、手掌や指腹に一過性の半透明~白色状の浮腫性丘疹あるいは斑点が出現し、数時間以内に正常に戻る、稀な疾患です。幼児期から出現することが多いですが、年齢と共に症状は軽快してきます。 症状出現時に、突っ張り感、ピリピリ感や灼熱感を訴えることもあります。通常は足底には症状が出現しません。また、塩水に浸けても、同症状は出現しません。
嚢胞性線維症と合併することも多く、その場合は2-3分で早期に症状が出現します。

疫学

本症は遺伝性嚢胞性線維症の合併例が多く、多汗を合併することも多いです。
また幼児の栄養失調などでも認められることがあります。
さらに、薬剤(COX-2阻害剤、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体拮抗薬、NSAIDs等)で本症が誘発される場合があるので、注意が必要です。

原因

明らかな原因はいまだ不明ですが、下記のような説が考えられています。
1)汗の塩分濃度が増加して角質層へ浸透水が移行しやすくなる
2)エクリン管腔壁が脆弱になり、管腔が拡張する
3)嚢胞性線維症膜貫通制御因子(Cystic fibrosis transmembrane conductance regulator)
の変異により、アクアポリンの変調を生じさせている

検査

浸水試験(hand in the bucket sign)を行う。

病理所見

汗管が拡張して、開口部で表層が膜状に剥離している。

鑑別疾患

水性蕁麻疹、水因性掻痒症、掌蹠膿疱症

治療

軽症の場合は、手を水に浸ける前に軟膏を外用して防御することで対処します。
発刊抑制剤(塩化アルミニウム)の使用や、入浴時に塩水を使用すると症状が軽快することも多いです。
ボトックスや五苓散も効果があることもあります。

執筆:2017.9

▲PageTop

ページトップに戻る