眼瞼下垂:進行性顔面半側萎縮症
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英名:Parry Romberg Syndrome、Progressive Facial Hemiatrophy、Progressive Hemifacial Atrophy
本症は顔面半側の組織が進行性に萎縮していく原因不明の稀な疾患である。顔面では、上顎や鼻唇溝や口唇などから始まることが多い。時には他部位にまで拡大することもあり、5-10%は両側性に生じる。組織は皮膚、皮下脂肪、筋、骨まで侵すことがあり、部位では舌、歯肉、軟口蓋、外鼻軟骨、耳介、咽喉頭などを侵す。
眼症状(眼球陥凹、異色症、ぶどう膜炎、瞳孔障害、眼瞼下垂など)や髪(睫毛消失や眉毛消失、白髪、脱毛)、神経学的異常(頭痛、片頭痛、三叉神経痛、患側大脳半球の萎縮、皮質の石灰化、癲癇、頭蓋内血管異常を含む)を伴うこともある。時に患部皮膚は色素沈着になったり脱色素斑になることもある。限局性強皮症と関連性があるとの意見もある。
思春期前後に発症することが多いが、時に生後や中高年で生じることもある。罹患率に男女差なし。病状の進行が止まらない場合や、緩慢でゆっくり症状が固定する場合や、進行が急速だが急激に症状が停まる症例もある。症状が固定しても、その後に再燃することもある。稀に家族性の場合があるが、常染色体優性遺伝である。
微笑血管外科手術を用いた遊離組織移植(筋・骨移植も含むことあり)による再建を行う。