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眼瞼下垂:fetal alcohol 症候群

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胎児アルコール症候群(fetal alcohol syndrome;FAS)は、慢性アルコール依存症の妊婦から出生した障害児が下記診断基準を満たす必要がある。
1)出生前あるいは出生後の発育障害2) 中枢神経系の異常:神経学的な異常、精神発達遅滞、知的な障害3) 次の3つのうち少なくても2つを満たす特異的な顔貌:1小頭症、2小眼球症あるいは短い眼裂、3未発達な人中、うすい上口唇および上顎低形成。 この他にも、手掌の皺の異常、関節の異常、先天性心疾患、小歯牙、強度近視、眼瞼下垂などを伴うことがある。本邦で発症頻度は1/10000-20000人とされ、欧米(1/7000-8000人)に比較すると少ない。
上記3項目を満たさないがその一部が当てはまる場合を胎児アルコール影響障害(fetal alcohol effect;FAE)と称し、妊婦のアルコール乱用が精神発達遅滞の主原因であるが、飲酒による栄養不足も関与していると考えられる。
アルコールは胎児にとって催奇形因子は確実だが、アルコール摂取量の安全許容限界が不明なため、妊娠の全ての時期にわたって禁酒するのが原則である。