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品川シーサイド皮膚科形成外科クリニック
 
  Qスイッチ・ルビーレーザー

Qスイッチ・ルビーレーザーの原理
Qスイッチ・ルビーレーザーはメラニンによく吸収されるため、正常皮膚の損傷を最小限に抑えながら患部メラニンを有する細胞のみを選択的に破壊し、アザ治療を行います。また、Qスイッチ・ルビーレーザーの照射時間はとても短い(25 x 10-9 秒)ため、正常組織には熱による損傷を与えることなく治療ができます。この両者の性質を利用して、ほとんど瘢痕を残さずに皮膚真皮中のメラニン含有細胞やメラニン顆粒を選択的に破壊します。
当院採用機器の特徴
当院で使用しているQスイッチ・ルビーレーザーは米国パロマ社製RD-1200(厚生省認可済)で、安全且つ効果の高い治療が可能です。その性能は、波長694.3nmでパルス幅25nsと短く、ピークパワーは82MWと高く、出力調整も細かく設定できます。1.2秒で1ショット発振され、比較的短時間で病変部の照射が可能です。
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適応疾患

  1. 真皮メラノサイトーシス
    a) 太田母斑:生後まもなくあるいは思春期頃に、片側の顔面(眼瞼周囲、額、頬、鼻)にかけて生じる青褐色斑です。黄色人種の女性に生じやすく、頻度は0.1〜0.2%とされています。また、特殊な類縁疾患として、成人になってから両側眼瞼周囲に点状あるいは斑状に生じる遅発性両側対称性太田母斑があります。従来はドライアイス療法や皮膚移植などの治療が行われていましたが、整容的に満足できるものではありませんでした。現在では瘢痕をほとんど残さないQスイッチ・ルビーレーザー治療が太田母斑の第一選択となっています。遅発性両側対称性太田母斑も同様の治療になりますが、照射後に炎症後色素沈着が生じることが多いため、後療法が必要です。
    (治療の詳細:初回治療では極端に色調が薄くなることは少なく、むしろ炎症後色素沈着のために一時期は濃くなることがあります。その後3-6ヶ月毎にレーザー治療を継続しているうちに、色調が確実に薄くなっていくことを実感できます。しかし、治療回数をかなり要するため、「根気との戦い」になります。)(乳幼児の場合は自制がきかないため、全身麻酔が必要になります。当院では局所麻酔のみの対応になりますので、必要に応じて然るべき医療機関へご紹介致します)

    b) 伊藤母斑:生下時あるいは幼児期に、肩から上腕にかけて発症する青褐色斑です。太田母斑と同様、Qスイッチ・ルビーレーザーの治療適応ですが、レーザー治療に痛みを伴うので小児の場合は全身麻酔が必要です。

    c) (異所性)蒙古斑:蒙古斑は乳幼児の臀部に生じる青色斑ですが、小児期には通常消失します。時に四肢・背部・腹部などに生じて消失しないものが異所性蒙古斑です。


  2. 表在性色素性疾患
    a) 老人性色素斑:中高年齢者の顔面、手背から前腕などの日光露出部位に発生しやすく、境界明瞭な円形や楕円形の褐色斑を呈し、単発あるいは多発することもあります。日光の反復照射や紫外線刺激により皮膚表皮のメラニン産生細胞はメラニン色素を産生しますが、表皮細胞の老化に伴いメラニン色素を分解する能力が低下しているため、メラニン色素が沈着してしまう病態と考えられています。従って、予防には遮光が重要です。治療は、レーザー療法、ケミカルピーリング、液体窒素による凍結療法などがあり、いずれの方法もある程度の効果は期待できます。しかし、炎症後色素沈着(一時的に色調の増強)が生じることが多いので、治療後も後療法が必要になります。

    b) 雀卵斑:いわゆる“そばかす”と俗称されるものです。5-6歳頃より、両側下眼瞼から頬にかけて生じる多発性の小褐色斑です。紫外線にあたると色が濃くなります。

    c) 扁平母斑:先天的に表皮基底層のメラニン量が周囲の正常皮膚より多いために、境界鮮明な扁平な茶褐色(ミルクコーヒー色)斑として日常診療でもよくみられます。一般的に茶アザと呼ばれているもの大多数は扁平母斑ですが、酷似する茶アザで異なる疾患もあるので、専門医に診断してもらう必要がある場合もあります。扁平母斑に類似して、ベッカー母斑と呼ばれる疾患があり、これは思春期頃より片側性の胸・肩・上腕や背中などに発症することが多く、有毛性です。Q-スイッチルビーレーザーで扁平母斑症例の約3割程度が治療に反応して消失しますが、約7割は再発してしまうのが現状です。(治療の詳細:臨床所見や組織検査からレーザーに対する反応性が予測できないため、テスト照射をごく一部の範囲に行います。3-6ヵ月後にレーザーの効果があれば、患部全体に照射します。)


  3. 異物沈着
    a) 刺青(青、黒系):

    b) 外傷性刺青(外傷性異物沈着症 ):事故などで砂や土などの異物が皮膚(真皮)で留まると刺青のような外観を呈し、これを外傷性刺青と言います。異物が皮下脂肪に至る場合はレーザーの効果が無いので、外科的切除になります。

    c) アートメイク:汗や洗顔でも落ちない持続性のあるメイクで、一種の刺青です。皮膚浅層までの刺青のため、その持続期間に限度(年単位)があります。レーザー治療によく反応しますが、色によっては除去できない場合があります。
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照射開始
レーザーが眼に入ると危険なので、必ず目を閉じていて下さい。必要に応じて目の保護用メガネや遮蔽コンタクトを使用します。
レーザー照射時の痛みは“輪ゴムでバチンとはたかれたような痛み”にたとえられます。また、レーザー照射の“バチン・バチン”という連続音と共に、患部への軽い衝撃があります。

照射後管理とその経過
照射部位の乾燥予防と炎症を抑えるために、抗生剤含有ステロイド軟膏を塗布し、ガーゼまたはテープ保護をします。また、照射直後は灼熱感を伴う軽い疼痛があるので、照射部位の保護ガーゼの上からアイスノンなどで冷却すると疼痛を軽減できます。必要があれば鎮痛剤の内服をします。
照射翌日より洗顔・入浴を行って下さい。照射部位は擦ったりせずに同じ軟膏を1日2回外用し、乾かないように注意して下さい。また、お化粧は照射部位以外であれば通常どおり行っても構いません。
照射後1週前後に再診して頂き、照射部位の上皮化(痂皮が脱落してその下の表皮が再生している状態)を確認します。以後は炎症後色素沈着を予防するために、ビタミンC誘導体の外用やハイドロキノン軟膏の外用を開始します。

照射後1ヵ月後に再診して頂き、炎症後色素沈着や刺激性皮膚炎などの有無を確認します。その後は照射後3ヵ月後、6ヵ月後に診察して、必要であれば追加照射などをご相談の上、決めます。
治療継続中は遮光に注意し、遮光クリームの外用を強くお勧めします。
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